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オッズから支持率を計算する(4)

さきほどまでのまとめとして、実際に単勝・複勝の支持率の計算をしてみる。

2008年12月21日 阪神5回6日目10R「逆瀬川ステークス」(9頭立て)を例に取る。
レース終了後に公表された各馬の単勝の販売票数とそれぞれの支持率は以下のとおりだった。

1 108680 30.84%
2 34629 9.83%
3 4704 1.33%
4 30894 8.77%
5 10612 3.01%
6 15900 4.51%
7 27881 7.91%
8 2623 0.74%
9 116453 33.05%

総投票数 352376票である。一方、単勝のオッズは

1 2.6
2 8.1
3 59.1
4 9.0
5 26.2
6 17.5
7 10.0
8 105.9
9 2.4

であり、先ほどの式を用いてオッズから計算される単勝支持率( )と比較してみると、

1 30.84% (31.52%) ((30.90%))
2 9.83% (9.85%) ((9.79%))
3 1.33% (1.34%) ((1.33%))
4 8.77% (8.85%) ((8.80%))
5 3.01% (3.02%) ((3.01%))
6 4.51% (4.53%) ((4.52%))
7 7.91% (7.96%) ((7.92%))
8 0.74% (0.74%) ((0.74%))
9 33.05% (34.26%) ((33.53%))

となり、よくあっていることが分かる。誤差は、オッズ0,1倍以下の部分の丸め誤差の効果である。丸め誤差の効果とその補正については、別項で述べるが、ひとまずここでは丸め誤差に補正を加えた計算結果を(( ))で示すことにする。

次に複勝の支持率を複勝最高オッズから計算してみる。
このとき各馬、購入された複勝の票数と各馬の複勝支持率は

1 118229 26.49%
2 47446 10.63%
3 9494 2.13%
4 35891 8.04%
5 13152 2.95%
6 25530 5.72%
7 33519 7.51%
8 3724 0.83%
9 159277 35.69%

総計 446262票

であった。このレースでの各馬の複勝最高オッズは、

1 1.5
2 2.9
3 12.5
4 3.7
5 9.2
6 5.0
7 3.9
8 30.5
9 1.3

これをオッズ情報から求めてみる。実際の支持率、簡単な式でオッズから求めた支持率( ), 複雑な式で求めた支持率[ ]、さらに簡単な式に丸め誤差を考慮した支持率(( ))、複雑な式で丸め誤差を考慮した[[ ]]の5つで比較をすると、

1 26.49% (28.92%) [28.13%] ((27.41%)) [[26.66%]]
2 10.63% (11.38%) [11.07%] ((11.14%)) [[10.83%]]
3 2.13% (2.21%) [2.12%] ((2.20%)) [[2.12%]]
4 8.04% (8.45%) [8.22%] ((8.32%)) [[8.09%]]
5 2.95% (3.05%) [2.96%] ((3.03%)) [[2.96%]]
6 5.72% (5.96%) [5.79%] ((5.89%)) [[5.73%]]
7 7.51% (7.94%) [7.72%] ((7.82%)) [[7.61%]]
8 0.83% (0.88%) [0.83%] ((0.88%)) [[0.83%]]
9 35.69% (37.09%) [36.07%] ((34.64%)) [[33.69%]]

と計算される。もちろん、複雑な近似式を使ったほうが正解の支持率に近く、丸め誤差の補正を行ったほうが正解の支持率に近くなっているが、大まかな計算でもそれほど悪くは無いことがみてとれるだろう。

注意すべきなのは、オッズからの計算で求めた支持率の総和は100%にはならないということである。支持率を何かの指標として用いる際には、総和が100%になるように補正をしたほうがよいかもしれない。このような補正を行うことを規格化という。
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オッズから支持率を計算する(3)

[少しでも精度よく求めるという意味で、この項を取り上げるが実用的にはほとんど意味をなさないため、数学的な興味が無ければ読み飛ばしてもよい]

ちょっとした工夫とは、人気最下位3頭に注目するということだ。
人気の下から3位、2位、最下位の馬をそれぞれx,y,zと呼ぶことにする。

これらの3頭の共通点は、最高複勝オッズとして表示されている値がx,y,zの3頭の組み合わせが来た場合になるということだ。オッズの刻み幅は0.1倍ごとであり、同じ倍率の馬がいたらどうするかという問題はあるが、今は特に考えない。すると、







いま、値としては最高複勝オッズは表示されているものを使えばよいので、未知数が支持率の三個なのに対して、方程式が三本であるから普通に考えたら解けることが推測される。

導出の過程は省略し、結果だけを示すが







ただし、







である。ここで計算されたπy,πzを用いれば、わずかではあるが高い精度で、全馬の複勝支持率の先ほどの式に従って近似的に計算することができる。



とすればよいのだ.

#数式の誤りを訂正(2008/12/22)
#最後の分を追加(2009/11/06)

オッズから支持率を計算する(2)

複勝の支持率の計算については、オッズの計算同様、すこし複雑だ。
とはいえ、実は確定前のオッズから近似的に支持率を求めるだけならそんなに難しくはなく、先ほど示した複勝馬券aのオッズの計算式を使えばよい。以下は3頭複勝を例にとって話を進めるが、2頭複勝でも同様の議論ができる。また、支持率の計算方法は結果の1、2、3着の着順にはよらないということに注意して欲しい。

まず、議論を分かりやすくするため、式を以下のように変形する。



複勝オッズは確定前には、1.6-4.9のように、最低複勝オッズと最高複勝オッズが示されている。このうち、最高複勝オッズは「他の2頭がもっとも人気薄の二頭で」決まった場合のオッズとなるから、



であることが期待される。すなわち、上の式は



と近似されることになる。結局、複勝の支持率は



で近似されることになる。

もちろん、導出過程を考えると、



が必要な条件なのであるが、別にaが人気薄の馬であってもこの式はよい近似式になっているはずである。というのは、よほど少数頭のレースで、均等に馬券が売れていない限り、



が成り立っているからである。

ワイドに関しても同様に計算することができる。結果だけ示すと、



となる。

近似を使わずにもう少しきっちりやろうと思えば、逆行列を計算することになるのだが、実は少し工夫すれば、三元の連立方程式を解くだけで各組み合わせの複勝・ワイド支持率が得られる。

ともあれ、次項では今回の近似式を用いた実例とともに、その計算方法の概略についても述べるが、おおよそ支持率を計算してみたいというだけのことであれば、今回の近似式で足りるであろう。

オッズから支持率を計算する(1)

オッズがどのようにして支持率から計算されているのは前項で述べたとおりである。今度は逆に、オッズから支持率を計算してみることにする。実は、海外の競馬数学の専門家、あるいは日本人でも統計学をベースに競馬理論を構築しようとしている人の間ではよく知られていることだが、単勝の支持率を含む種々の支持率は非常に有用な情報である。

例えば、「単勝の支持率とその馬の勝率は等しい」という仮定は、近似としてはそれほど悪いものではないことが知られている。この仮定の真偽については、また別に議論するが、これは具体的に言えば、「2割の単勝支持率を得ている馬は、2割の確率でそのレースに勝利する」ことを意味している。

また、各馬の複勝支持率を計算できれば、ある組み合わせに対する複勝オッズを確定前に知ることも可能である。このように、各式別における支持率の情報の利用価値は高い。ところが、通常はテレビ中継で支持率の情報が流されたりする以外は、支持率の情報は確定後にしか知らされないのが普通である(将来的に公開されることになるかもしれないが)。

ここでは、与えられたオッズから支持率を計算する式についてまとめる。単勝の支持率を計算するついでに、複勝・馬連その他の式別についても、支持率の計算式を導出しておこう。

・複勝・ワイド馬券以外の支持率

単勝の支持率は



を変形して、



として求めることができる。同様に、枠連、馬連、馬単、三連複、三連単に関しては



を変形して



となる。

支持率からのオッズの計算(2)

先ほどの項にも記載されているが、第1、2、3号等式に数字を代入していき、同着を考慮しなければ、複勝とワイド以外は非常に単純な形でオッズ(払戻金)を計算することができる。

・単勝の場合


・枠連、馬連、馬単、三連複、三連単の場合


ここで、は支持率(各式別で総売り上げに対してその馬券の占める割合)、はオッズを示している。JRAのホームページの値と10分の1だけ係数がずれているのは、JRAのサイトの式が10円あたりの払戻金で計算されているからである。

また、厳密に言えば、日本の競馬界ではオッズは0,1倍未満の値を切り捨てる(roundingという)ことになっているので、その意味での誤差を含んでいることになるが、それに関してはまた別の項で議論することにする。

右辺第1項の係数は単勝の場合のほうがその他の場合より高くなっているが、これは第三号等式により単勝の控除率が低く抑えられているためである。

複勝の場合とワイドの場合は、前項で述べたように、払い戻し対象が複数であるため単純な式にはならない。以下に、1着:a, 2着:b, 3着:cである場合について示す。

・複勝の場合






である。

複勝オッズの表示は2.4-3.1のように幅を持った値であるが、これは上の式の右辺第2項に示されている通り、自分が買った複勝馬券以外の二頭の支持率如何で、オッズが上下するためである。自分が買った以外の2頭が人気馬であれば、オッズは低くなるし、逆に不人気馬であればオッズは高くなる。

右辺第3項の0.05/3という係数による寄与の分が、第三号等式により控除率が低く抑えられていることを反映している。

・ワイドの場合






複勝と同様に自分が買った以外の当たり馬券が支持率の高いものであればワイドの配当金は低くなるし、支持率が低ければワイドの配当金は高くなる。

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